【車椅子で乗る飛行機】チケットは障害者割引と早割どっちがいい?

2020年9月5日

  1. HOME >
  2. 車いす【交通・観光・サービス】情報 >
  3. 飛行機 >

【車椅子で乗る飛行機】チケットは障害者割引と早割どっちがいい?

2020年9月5日

航空チケットの画像 アイキャッチ画像

車いす利用の母と九州・博多・由布院・温泉旅行

旅行会社のパッケージツアーは手っ取り早くてラクですが、障害者で車いすの母と一緒の旅行は、自由のきく個人手配で、母に合わせた移動手段と宿泊先は計画しています。

参考
11月のカレンダーの画像
プランを立てる 車椅子で九州・博多・湯布院・温泉旅行

車いす利用の母と一緒に金沢・白川郷・飛騨高山を旅行したのが2018年の10月。 翌年の2019年11月に、今度は飛行機で ...

続きを見る

今回は羽田から九州の福岡空港まで飛行機で移動します

できるだけ費用を抑えつつ、車いすの母が無理なく飛行機に乗れるよう、いろいろ調べてチケットを予約しました。

航空チケットを予約するとき、障害者割引と早割はどちらがお得かなど調べてわかったことを紹介します。

どちらがいい?【早割と障害者割引】車いす利用の飛行機チケット

障害者手帳を持っている方は、飛行機のチケット購入には障害者割引が利用できます
母は、障害者手帳を持っているので、この障害者割引が適用されます

でも・・・

結論から言うと、今回、障害者割引ではなく早期割引チケットを購入しました。

なぜなら、断然安いからです。

ただ、障害者割引と早割チケット、どちらがいいかは場合によって違ったりするので、まずは障害者割引についてを少し説明します。

車椅子で乗る飛行機【障害者割引】について

私ははじめ、『障害者割引』を利用しようと考えていました。

前回の旅行のときには新幹線で移動したのですが、JRの障害者割引でかなりお得にチケット購入できたので、今回もその制度を利用しようと思っていたんです。

航空券の障害者割引とは

飛行機の障害者割引は、各航空会社によって多少違いがあり、なかには、LCC(格安航空会社)などでは障害者割引運賃を設けていない会社もあったりします。

日本の航空会社で代表的な『JAL』と『ANA』がありますが、この2社の障害者割引の基準はほぼ同じでした。

今回利用したANAの障がい者割引運賃を例にしてみます。

ご利用条件

ご搭乗時の年齢が満12歳以上で以下の手帳をお持ちの方、および、同一便に搭乗される満12歳以上の介護者の方(お一人様まで)がご利用いただけます。

・身体障害者手帳
・戦傷病者手帳
・療育手帳
・精神障害者保健福祉手帳

*手帳をお持ちのご本人が小児(3歳~11歳)で、他の運賃をご利用の場合でも、介護者の方は当運賃をご利用いただけます。

*手帳をお持ちのご本人が座席を使用しない幼児(2歳以下)の場合は、介護者の方は当運賃をご利用いただけません。

*精神障害者保健福祉手帳の有効期間がご搭乗日当日に満了している場合は、当運賃をご利用いただけません。

引用:ANA【障がい者割引運賃】

障害者割引のメリット・デメリット

障害者割引はもちろんメリットがありますが、デメリットもありました。

メリットは

  • 通常料金より安い
  • 日程の変更・払い戻しが可能なこと

メリットとしては、まず障害者「割引」なので、もちろん割引されて通常料金より安い価格でチケットを購入することができます

それと、航空券の有効期間が1年あって、その間は予約した日程の変更、もしくはキャンセルした場合に料金の払い戻しができるということです。

実は、この「日程の変更や、キャンセル・払い戻しができる」という点が、障がい者割引運賃の最大のメリットだと思います。

航空券の有効期間

航空券の有効期間は発行日(購入日*)およびその翌日から起算して1年間(1年後の同日まで)です。
なお、ご予約がある場合は当該予約便に限り有効となりますので、ご出発前までに変更・取り消しをされなかった場合、当該航空券でのご搭乗はできません。
* ただし、コンビニなどでお支払いの場合は、弊社が入金を確認した日。

変更

予約便の変更は可能です。ただし、ご本人が変更する場合は介護者の方も同時に変更が必要です。航空券の名義・区間の変更はできません。

払い戻し

航空券の購入日以降、航空券の有効期間満了日の翌日から起算して30日以内に限り承ります。
所定の手数料(払戻手数料と取消手数料)がかかります。

引用:ANA【障がい者割引運賃】

それでは、デメリットはあるのでしょうか。

デメリットは

  • そこまで安くない

デメリットとまでは言えないのかもしれません。

実際、割引制度なのでたしかに通常の航空券よりは安く購入できます。ですが、このあと説明する「早期割引」ほどは安くないんですね。

障がい者割引チケットが向いてるのは

この障害者割引を利用してチケットを購入するのに向いている人は

  • 障害者手帳を持っている
  • 体調が安定していないなど予定に不安がある
  • キャンセルする可能性がある

障害者手帳を持っている方の中には、難病を抱えていて体調がなかなか安定しない方もいらっしゃると思います。

そういった方と一緒の旅行の場合には、日程変更やキャンセルの可能性も視野に入れておいたほうがいいですよね。

障害者割引でチケットを購入すれば、通常より安く購入しつつ、もしもの時のリスクを抑えることができます

車椅子で乗る飛行機【早割チケット】

色々調べた結果、私は【早割チケット】のほうで予約購入しました。

一番の理由は「安い」からです。

早割チケットとは

早めの予約によって大きな割引きを受けられて、かなりリーズナブルな価格で飛行機のチケットを購入できます。

代表的な2社(ANAとJAL)の普通運賃と、早期割引の運賃と、さらに障がい者割引運賃とを比較して表にしてみました。

2020年9月6日現在の同年11月29日羽田→福岡の便を例にしています。

航空会社 普通運賃 障がい者割引 早期割引
全日空
ANA
40,300 25,000 スーパーバリュー75
11,800
日本航空
JAL
42,300 25,000 ウルトラ先得
12,500

青い列がANAの運賃、赤い列がJALの運賃です。
この日はANAのほうが比較的安い金額になっていますが、JALのほうが安いときももちろんあります。

それよりも、横列の普通運賃と障がい者割引運賃、早期割引運賃を見比べてみてください。

JALとANA両社とも、障がい者割引運賃は普通運賃より2万円近く割引きされています。
そして、早期割引運賃は障がい者割引運賃のさらに半額くらいの価格になっています。

早割チケット、お得ですよね!!

早割のメリット・デメリット

では、早割チケットの具体的なメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリットは

  • 早割チケットはかなり安い(障害者割引のさらに半額で買えることも)

早期割引のメリットは、とにかく安い価格で航空券を購入できることです。早い時期の予約購入ほど割引率が高くなります

たとえば搭乗日の75日前の予約購入だと、普通運賃の1/4ぐらいで購入できることも少なくありません。

なので、早期割引を利用してチケットを購入する場合は、3か月くらい前からWEBサイトで価格をチェックしておくのがいいと思います。

デメリットは

  • 搭乗日の変更ができない(キャンセル料がかかる)

早期割引のデメリットは、予約した搭乗日の変更ができないということです。

急きょ都合が悪くなって予約した搭乗日を変更したいとなっても、早期割引で購入したチケットは搭乗日の変更ができないため、いったんキャンセルするしかありません

キャンセルには取り消し手数料が発生します。
予約した搭乗日までの日数にもよりますが、購入した金額の50%以上の手数料がかかることも多いです。

早割チケットが向いているのは

この早期割引を利用してチケットを購入するのに向いている人は

  • 飛行機代を安く抑えたい
  • キャンセルや日程変更の可能性がほとんどない

私の母は小脳変性症という難病で障害者手帳を持っていますが、幸いなことに体調はかなり安定していて、日程変更やキャンセルの可能性がほぼ考えられませんでした。

なので、一番お得な早期割引チケットを購入することにしました。

ちなみに私は、格安航空券検索サイトも使いました。JAL・ANA・スカイマーク・ジェットスターなど国内すべての航空会社のチケット価格をいっぺんに比較して最安値を簡単に探せて予約できます。便利だったので載せておきます最安値の航空券をさがす エアトリ

エアトリは、アプリもあります。スマホで探すならアプリのほうが便利です▼

ここからダウンロードできます▼

航空券/飛行機チケットの予約なら エアトリ

 

航空券/飛行機チケットの予約なら エアトリ
開発元:AirTrip Corp.
無料
posted withアプリーチ

エアトリ スマホ画面

【障がい者割引】も【早割】も介助サービスは受けられます

私ははじめ、障害者割引でチケットを購入していないと空港や機内での介助サービスが受けづらいのではないかと思っていました。

でも、冷静によく考えると、障害者手帳を持っていなくても車いす利用者はたくさんいます。
高齢者や骨折などで車いすを利用していて、介助サービスが必要な人はいますよね。

それで、実際に空港の『身体が不自由な方のインフォメーションデスク』に問い合わせの電話をしてみました。

yuyu
障害者手帳を持っているので障害者割引が使えると思うんですけど、搭乗日の変更の心配があまりない場合は、早期割引のチケットのほうがお得ということですか?
そうでございます。
yuyu
でも、早期割引の場合も、車いすの介助サービスは受けられますか?
もちろんでございます。
もしお手伝いが必要でしたら、ご予約が決まりましたらあらためてご予約内容についてお知らせください。必要なお手伝いを手配いたします

とのことでした。

なので、障害者割引でも、早期割引でも、そのほかの方法で航空券を購入したとしても、必ず利用する航空会社に事前に連絡をとって、車椅子利用であることを伝えてください。

この事前連絡をしておかないと、必要な介助サービスが受けられないだけでなく、最悪の場合、車椅子で飛行機に搭乗することができなくなってしまうこともあり得ます。

車椅子で飛行機を利用する場合の代表的な航空会社2社の事前確認ぺージを載せておきます

ANA(全日空)おからだの不自由な方の相談デスク

JAL(日本航空)歩行が不自由なお客さま

空港駐車場でも障害者割引が利用できます

ちなみに、少しだけ話がそれますが、空港駐車場も障害者割引が利用できます
予約金を含む利用料が半額になります。

空港近くの駐車場ならどこでも利用できるわけではなくて、空港が運営している駐車場です。

ー空港ビル直結の便利な駐車場ー羽田空港駐車場

羽田空港駐車場【障がい者割引】

障害者手帳(身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳、特定疾患医療受給者証、特定医療費(指定難病)受給者証、小児慢性特定疾病医療受給者証)等をご提示いただくと、料金(予約料金も含む)が半額となります。
割引の手続きがお済みでない方は、事前精算機はご利用せず、出口ゲートで係員へお申し出ください。

引用:羽田空港駐車場

【障害者割引】と【早割】状況によってお得な選択を

母は幸いなことに障害がある以外は比較的健康で、血圧や体調はいつも安定しています。
キャンセルや日程変更の可能性はあまり考えられそうになかったので、『早割』のほうを選択しました。

といっても、調べ始めたときには一番安く購入できる75日前の期間は過ぎていて、55日前のスーパーバリューチケットを購入しました。

チケットを購入したときの領収書です▼ (画像の上をクリックすると大きく表示されて見やすくなります)

購入した航空券の領収書の画像

75日前のチケットが購入できていればもっと安くできたのに!とも思いますが、このときの障害者割引でのチケット代が片道25,000円ぐらいだったのでじゅうぶんお得感はあります。

実際に、当日も予定通りの便に乗れて、介助サービスを利用して快適に車椅子での空の旅をたのしむことができました

このときの様子は、こちらで紹介しています▼

飛行機の座席の窓から見えた青空
車椅子で飛行機【簡単・快適】予約からフライトまで

車椅子ユーザーの母との旅行。 昨年は、新幹線に乗り金沢へ行ってみました。 車いすで新幹線に乗るのは初めてでしたが、想像し ...

続きを見る

次は、車いす利用での旅行に必要な手配の2つめ「車椅子ユーザーが泊まれる宿の手配」についてです▼

パソコンで調べるイメージ画像
【博多】【由布院】車椅子で泊まれる宿を探す

車いす利用の母と九州・博多・由布院・温泉旅行。 車いすでもできるだけ快適に過ごせる宿を探すことは重要です。 今回の九州旅 ...

続きを見る

車いす旅行【交通・観光】お役立ち情報

車いす旅行【交通・観光】お役立ち情報はこちら

国内のバリアフリーホテルを探すなら

国内のバリアフリールームのあるホテルを探すならこちら

-飛行機
-, , ,