2022年7月11日(月)~13日(水)
車椅子ユーザーである母と、二泊三日で京都・奈良旅行へ行きました。
初日は京都。
三十三間堂、清水寺、二条城を回りました。
まず向かった『三十三間堂』を後にして、タクシーで『清水寺』へ。
車いすで訪れた清水寺の様子、バリアフリーの現状などを紹介します。
清水寺へタクシーで向かう
今回の旅行で、京都駅に着いてからまず向かったのは三十三間堂。路線バスで行きました。
三十三間堂から清水寺へは、同じく路線バスで行くこともできたのですが、タクシーを利用しました▼
ここでタクシーを利用したのには理由があります。
清水寺へ向かう道中は坂道が多く、とくに路線バスのバス停を降りてからアップダウンのある道を10分以上歩くことになるらしく、足腰に障害のある方や車椅子利用の場合はきつい道のりであること、そして、そういった方のためにバリアフリー経路があることを知りました。
一般の方は入れない「障害者や車いす利用者用の専用の降車場」があり、清水寺の境内(本堂のすぐ近く)まで車で入ることができます。
事前に清水寺に電話で確認したところ、
「京都のタクシー運転手さんならたいていご存知で、『ちゃわん坂のほうから入る門』と言ったらわかると思います。着いたらインターホンを鳴らすよう運転手さんに伝えてください。」
とのことでした。
タクシーはアプリで呼ぶ
タクシーは、タクシーアプリ『GO』を使って呼びました。
三十三間堂の駐車場をアプリで指定して待っていたら、わりとすぐに車が到着。
私は使ったことがなかったのですが、息子がスマホにこのアプリを入れていて呼んでくれたのでとても助かりました。
タクシーアプリは、スマホを使って希望する場所にタクシーを呼ぶことができます。
車種を選ぶこともできるので、車いすで利用しやすいスライドドアのタイプを指定。
基本、一番近くにいるタクシーを呼ぶのですが、こちらへ向かっているタクシーが今どのあたりを走っているか、あとどれくらいで到着するのかがアプリの画面でわかって面白いです。画面上でどんどんこちらへ向かっているタクシーが、何分かですぐに到着しました。
旅行に便利で必須のアプリだと思ったので、リンクをはっておきます▶ タクシーが呼べるアプリ『GO』
専用の降車場へ
私たちが乗ったタクシーの運転手さんも「清水寺の車いす用の降車場まで」と言ったらすぐに伝わりました。
市街地を抜けたらすぐにちゃわん坂が見えてきて、「なるほど。たしかにこの道を車いすで進むのはキツいかもな」という感じでした▼
ほどなくして門の前に到着。
運転手さんが車から降りて、インターホンで連絡してくれています▼
インターホンで許可をもらって、進入禁止の看板とパイロンをどけてくれています▼
専用降車場の看板を通り過ぎ・・・
到着~!▼
降車場には多目的トイレがあります▼
トイレの中はこんな感じ▼
手すりのところに写っている白いボードは、「FUNレストテーブル」といって、展開するとテーブル状になるので、上半身の支えとして移乗しやすくなるらしいです(そのときはよくわかっていなかったので、母は使わなかった)
この「FUNレストテーブル」がどんなものか、一応リンクをはっておきます。人によってはとても便利だと思います。
FUNレストテーブル(前傾姿勢を支えるテーブル)
www.fuminoriueno.jp
車いすで清水寺を拝観する
清水寺は、先ほどの車いすの参拝者用降車場だけでなく、バリアフリーの拝観ルートがあります。
清水寺の公式ホームページにも案内地図がありますのでリンクをはっておきます▼
清水寺バリアフリーマップはこちら▶ https://www.kiyomizudera.or.jp/assets/img/map_for_wc.pdf
なんだ坂、こんな坂、な清水寺
拝観チケットを購入。
本来、一般の大人の方は400円の拝観料となりますが、障害者手帳を提示で本人と介助者1名が無料になります▼
いよいよ~!
段差があるところにはスロープが設置されています▼
ほどなくして、こんな景色が▼
車いすで清水の舞台へ!
遠くには京都タワーが見えます▼
少し急なスロープは、安全のため後ろ向きでくだり、、、
左に見えるのが釈迦堂、赤い建物が阿弥陀堂▼
奥の院の舞台から清水寺の本殿を眺める絶景!
ここからは長い下り坂が続きます▼
勾配のきつい下り坂なので、また後ろ向きに進む▼
バリアフリールート案内用の看板が立っています▼
脇にはずっと紫陽花が植えられています。梅雨の時期の清水寺もなかなか良さそう▼
右に見えている小さな建物はトイレです▼
ここの多目的トイレは女子トイレ入り口のところにあるので、男性は入りづらいかもしれません▼
歩き疲れたなぁ、という頃に、お茶屋さんが見えてきます▼
音羽の滝は、階段なので車椅子は無理そう、、、
と思って諦めたのですが、実は階段の脇にスロープがあって水を汲むこともできるようです▼
私たちは音羽の滝の先にあったお茶屋さんでひと休みしました▼
ルートの2/3を過ぎたくらい。タクシーを降りた降車場(スタート地点)へ向かいます。
バリアフリールートの案内は、所々にわかりやすく表示されていて、一周できるようになっています⇩
見えている赤い建物は『仁王門』▼
案内の矢印どおりに進んで、先ほどタクシーで通ったときに見た「降車場」の看板が見えてきました。
スタート地点まであとちょっと! でも実際歩くとかなり急な坂道▼
降車場にタクシーを呼べない
最後のいちだんときつい坂道をのぼりきって、スタート地点の降車場に無事戻ってきたのですが、、、
アプリを使ってタクシーを呼ぼうとしたら「降車場」は住所として認識しないらしく、迎車の場所として指定できないことが判明。
職員さんのいるところまで行って聞いてみたところ、「電話で呼ぶこともできるけど、この時間帯だと混みあっていて相当待つようかも。清水坂を少し下ったところにあるタクシー乗り場まで歩いていったほうが早い」とのことで。
暑い日だったので、30分も40分もじっと待っているのはたしかにきつい。
せっかくだし、清水坂に観光がてら行ってみようということに。
せっかくのぼりきった坂道をまた下って、清水坂へ向かいました。
清水坂は京都らしい華やかさ
もしこれを読んでいる皆さんが私たちと同じルートをとお考えなら、仁王門の前あたりから清水坂へ直接向かってください。(降車場から清水坂へは実はかなり距離があるので)
清水坂は、修学旅行でご存じの方も多いと思いますが、お土産屋さんの路面店が立ち並び、とてもにぎわっています。
タクシー乗り場はわりとすぐ
清水坂のお土産屋さんを覘きながらのんびり坂をくだり、わりとすぐにタクシー乗り場が見えてきました。
タクシー乗り場ではタクシーが歩道に沿って一列に何台も待機していました。
先頭にいる車に乗ろうと思ったのですが、なんと高級タクシーの「アルファード」。
ええっ!とひるんでいたら、近くにいた男性(タクシー職員さんだったのかも)が「料金は同じだから安心して」と教えてくれました。
母を脇から支えてシートに移乗。
車いすはうしろに余裕で積み込んでもらいました。
シートがふっかふかでラッキー!!
こうして私たちは、ゴージャスで快適なタクシーでホテルへ向かいました。
車椅子で行く清水寺
京都観光には必須!というくらい、清水寺は行きたい場所のひとつですよね。
私も、計画するときに一番に挙げていました。
いろいろ調べて「バリアフリールート」があることを知り、車いすでも楽勝!!と思っていたら、、、
実際は、バリアフリールートといえども、地形上どうにもならない坂道が延々と続いてかなりハード。
我が家の爽やか男子(笑)が、わりと悠々と車いすを押しているように見えるかもしれませんが、
実際はもう汗だくで。次の日の朝は足が筋肉痛で “”生まれたての小鹿“” みたいになっていました。
まじめに、介助が私一人では泣きを見ていた、、、
自走式(手で押すタイプ)の車いすの場合は、介助者は交代要員がいたほうがいいです!
電動車いすの場合は、予備バッテリーが必要かも(ごめんなさい、電動を使用したことがないのでよくわかりません)。
時間でいうと、「降車場」でタクシーを降りてから一周するのに45分くらい。
歩いている時間は実質30分くらいかもしれませんが、ほぼずっとアップダウンの坂道だと思ったほうがいいです。
降車場まで戻らずに、仁王門の手前から清水坂に向かっても、タクシー乗り場まで同じくらいの時間を歩きます。
とはいっても、
やっぱりとても素晴らしかった! 行って本当によかったです。
『清水寺』の公式ホームページはこちら⇩
音羽山 清水寺
京都府京都市。「清水の舞台」で知られる寺院。北法相宗の本山(一寺一宗)。縁起、年中行事、境内案内。
www.kiyomizudera.or.jp
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